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英語のリスニングを上達させるコツ【聞き流しに効果はあるか?】

英語のリスニングは難しい

日本人にとって英語のリスニングは難しい。

これは英語の語順とフランス語の語順、その下は英語の語順と日本語の語順を比べたもの。見ての通り、日本語は英語とは全く異なる語順になっている。

聞くときに日本語に翻訳しようとしてしまうと、英語に慣れないうちは余計に難しくなり、頭が痛くなる。


また、日本語話者では英単語の意味が想像しづらい、文法もまるで一致しないことがリスニングの上達を妨げていると思う。

リスニング、特にネイティブが話す英語を理解するには高速に意味を理解する必要がある。そんな時に単語の意味や言い回しが少しでも想像できると、全体理解につながりやすい。

英語はロジカルな言語であり、最初に結論を述べ、続いてその理由を説明する。また別の言い回しで同じことを話すことも多く、少しでも意味がわかると時間が経ってから理解が深まることも少なくない。

リスニングを上達させる方法

聞き流しは上達に効果的か?


私も同じこと考えてもう2年間、毎日5時間は英語のニュースを聞いている。確かに英語に慣れることはできた。しかし聞き流すだけでは理解するまでに至らなかった。

thとsの違いなど発音の違いがわからないままに聞き流しを続けていると、間違った情報を脳が記憶してしまうと耳にしたこともある。下に書く方法を試したところ、私はリスニング力が大きく向上した。

文法を学ぶ

文法は非常に効果的だった。文法に関しては大学受験までに本当に多くのことを学んでいたと思うが、すっかり忘れていた。現在形、過去形、完了形など時制は特に重要である。話が過去のことなのか、現在も続いているのか、これが理解できないと意味がつながらないし、会話が成立しない。

if + 過去形, wouldなどもよく耳にする文法。事実なのか、意見なのかを区別するにもこうした文法は理解しておく必要がある。

文法を学ぶにあたっては、世界で最も売れているというケンブリッジ大学のEnglish Grammar in Useがおすすめである。日本の学校教育では教わったこともないが重要な意味やニュアンスの違いがあることがわかる。英語で書かれているが、平易な英語で書かれており、言い換えや説明の勉強にもなるので臆することはない。

何種類かあるが、青色一冊を学べば一般的には事足りる

cambridge-university-press.jp



聞き流しを1年継続した後、この本で文法を学び直してからリスニングの理解度が3割から6割くらいに向上したと思う。

これはアメリカのニュースを聞いた時の話であり、TOEICのリスニング試験であれば8割から9割はこの時点で理解できるようになっていた。



発音を学ぶ

発音を学ぶことでどうしても分からなかった部分が急にわかるようになり、ネイティブの発音を聞き取る力が大きく向上した。

日本人だけでなく、大抵のインド人やイタリア人、フランス人が話す英語は母語のアクセントが強く残り、ネイティブの発音には程遠い。そんなことから「発音はリスニングの上達に関係ない」と決めつけていた。が、発音を学ぶと聞き取れるようになった。

なぜかをはっきりとは理解できていないが、人間は知っている音を聞き取れるようになっているらしい。確かにニュースで話されるような綺麗な英語は聞き取りやすいが、日常会話や強い訛りのある英語は難しいときもある。

まず基本ということで、アメリカ英語のきれいな発音を学びたいのであれば、YouTubeのRachel's Englishがおすすめ。口や舌をどのように動かすのか、実際の人の動画で説明してくれる。レベルを調整して繰り返してくれるレッスン形式で、余計な装飾や誇張がなく集中できるのも良い。

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このチャンネルの動画を見ながら声に出し、また自分で別の教材をアクセントに気をつけて繰り返し音読することでリスニングを上達させることができた。

英語の言い回しを学ぶ

音読する教材としておすすめなのが、Perfect Phrasesという本。英語の日常、ビジネス上の会話をどのように組み立てればいいかを学ぶことができる。

同じことを表現するにも目上の人、フランクな関係で言い方を変える必要が英語にもある。多くの表現方法がコンパクトで軽い1冊に纏まっているので、持っていて損はなく、音読で表現に慣れれば会話もスムーズに始められるだろう。

Amazon | Perfect Phrases for ESL: Conversation Skills, Second Edition (English Edition) [Kindle edition] by Engelhardt, Diane | Language Instruction | Kindleストア



単語の発音をマスターしたいならこのツール

YouGlishはネイティブの単語の発音を覚えたいならとても便利なサービスである。

アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語に加え、カナダ英語、アイルランド英語、スコットランド英語、ニュージーランド英語から指定して、キーワードにまつわるYouTube動画を検索できる。

その単語が発音される数秒前から再生され、ハイライトされる字幕付きである。

youglish.com



イギリス英語、アメリカ英語、シングリッシュ...

英語にも色々ある。イギリス英語とアメリカ英語でスペルが違うし、アクセントが異なる。日本の英語教育はアメリカ英語を基本としているから、イギリス英語の言い回しやアクセントには慣れていないと聞き取れないことが多いだろう。

私はイギリス英語のアクセントに慣れるためにイギリスのSkyニュースを毎日聴いている。アメリカのNBCも毎日聴いているため、今では話者がイギリス英語だろうがアメリカ英語だろうが気にならない。

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イギリスSkyニュースは政治の話が多い。報道の仕方も日本に近いものを感じる..

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アメリNBCはビジネス、マネーの話が多い。



また、株に興味があればBloomberg Financeもいい。

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サンフランシスコ シリコンバレーを中心とした技術トレンドならBloomberg Technologyをおすすめしたい。

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シングリッシュシンガポール英語。文法がアメリカ英語よりもずっと省略されるらしい。シンガポールや東アジア系の英語に慣れたいのであれば、シンガポールのニュースCNAはおすすめである。ただ、非ネイティブの英語はネイティブの早口英語を聞き取るよりもずっと楽なので、余裕があればで良いかもしれない。

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シンガポールCNAでは、アジアで今日何が起きたのかをレビューできる。

オーストラリア英語のアクセントには柔らかい印象を受ける。イギリス英語が聞き取れれば、オーストラリア英語もさほど難しくは感じない。こちらも余裕があれば、オーストラリアのABCはおすすめできる。

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オーストラリアABCは自然や農業の話題が多い。

英語の日常会話を身につけたいのであれば、さらに工夫が必要

ニュースと日常会話は使われる言葉や言い方も異なり、音量や明瞭さも大きく異なる。

ニュースはプログラムに沿って、字幕も出るし、映像も内容に合わせて切り替わる。目で情報を補うことができてしまう。また、発声がしっかりしているので、とても聞き取りやすい。

日常会話はスラングが出てくるし、文法も略されることがある。それに加えて困るのが語尾をはっきり言わなかったりすることである。

ただ、英語の日常会話を聞き慣れるにもYouTubeはおすすめしたい。分野によって単語も大きく異なるので、まずは自分の趣味や興味のある単語でYouTube上を検索し、対談している動画を選ぶといいと思う。

tech-up.hatenablog.com